アルファリキッド® 100
アルファリキッド🄬100テストは、1回の採血で118個のがん関連遺伝子を同時に検査し、がん標的治療のバイオマーカーを確認することができるので、治療の有効性や耐性の予測に有用になります。
そして、がん治療の過程で簡単な採血よりアルファリキッド®100を使用すると、治療効果のモニタリングはもちろん抗がん剤耐性バイオマーカーが出現した場合、治療計画を変更する事に役立ちます。高度な遺伝子検査を治療プロセスに適用することで、がん治療に対し、より個別化された高い奏効率のアプローチが実現できます。
液体生検が必要な場合
組織生検は外科的手術を伴うため、感染および内部出血のリスクが高く、創傷部位の回復が必要であるという欠点があります。また、繰り返し採取ができないため、治療経過を確認するのに活用されにくく、原発がん部位の異質性を反映できないという限界があります。特に外科的手術が困難な高齢者や抗凝固剤を服用する者など、特定の患者には難しい方法です。 なお、EGFR、ALK、ROS1、BRAFなどの単一バイオマーカー検査をそれぞれ先行した場合、次回の検査に使う組織が不足になることもあります。
アルファリキッド🄬プロファイリングは、がん細胞から血液に流出したctDNAを検査します。簡単な採血で検査できるため、外科的手術など組織採取に起こる不快感はありません。特にがんの転移があり組織生検が困難な場合が多いですが、転移した部位から血液にctDNAが流れ出るため、液体生検では遺伝子検査が可能です。
アルファリキッド®100検査は、液体生検を利用して肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、前立腺がんなどの主要がんのみではなく、悪性黒色腫、肉腫などの希少がんを含め、すべての固形がんの診断に使用できる、118個のがん関連遺伝子を同時に検査する包括的ゲノムプロファイリング(Comprehensive Genomic Profiling、CGP)検査です。
分析タイプ | 独自のHQS™技術に基づく標的ハイブリッドキャプチャーNGS |
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サンプル要件 | 20mLの血液または脳脊髄液、 40mLの胸水または腹水(cfDNA検査量:5~30ng) |
パネルサイズ | 466kb |
遺伝子数 | 118個(15個のHRR遺伝子を含む) |
検出変異(5種) | 1塩基変異(SNV)、1〜数十塩基の挿入/欠失(Indels)、コピー数変化(CNA)、 融合遺伝子、相同組み換え修復遺伝子(HRR) |
他の検出情報 | マイクロサテライト不安定性(MSI)、腫瘍遺伝子変異量(TMB) |
*HRR(相同組み換え修復)遺伝子:損傷したDNAの修復に関与する遺伝子
検査性能
検出限界 | 判定基準 | 分析感度 | 分析特異度 | |
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SNV | ≥ 0.03% | ≥ 0.1% | 95% | 100% |
≥ 0.5% | 99% | |||
Indel | ≥ 0.01% | ≥ 0.1% | 95% | 100% |
≥ 0.5% | 99% | |||
CNA | ≥ 2.2 copies | ≥ 2.4 copies | 99% | 100% |
Fusion | ≥ 0.05% | ≥ 0.2% | 95% | 100% |
アルファリキッド®100の検査過程
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アルファリキッド®100検査のために、10mL以上の血液をcfDNAを安定化する検査専用チューブ(IMBdx自社のcfDNA検査専用チューブ使用可能)に保管し、臨床検査センターに発送します。
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血液中のcfDNAを抽出します。解析対応の遺伝子に対するDNAライブラリーを生成、増幅した後、次世代シーケンシング解析(Next Generation Sequencing、NGS)を進行します。
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NGSデータからさまざまな遺伝子変異 (SNV、Indel、CNA、Fusion, HRR) と特徴のシグネチャ (MSI、TMB、LOH) が分析されます。
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検出された遺伝子変異とそれに対する推奨治療オプション、縦断的な腫瘍反応分析、進行中の関連臨床試験などの情報が含まれた臨床分析レポートが治療医に送信されます。